加齢黄斑変性の治療：より良いQuality of Lifeを目指して

Treatments of age-related macular degeneration for better Quality of Life

　加齢黄斑変性（AMD）は失明原因として重要な疾患の1つであり，社会の高齢化に伴って今後も増加が予測されている。AMDの診断および治療は，過去20年程度の間に飛躍的に進歩したが，いまだ十分に満足できるものではない。患者の求めるものは，良好な視力と少ない負担を含めたトータルとしての良好なQuality of Life（QOL）である。AMD患者におけるQOLを向上させるためになされてきた研究のなかで，治療法に関するこれまでの歩みと現状について，自験例を中心に呈示する。