特集 予防治療
3.加齢黄斑変性に対するサプリメント
小沢 洋子
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
酸化ストレス
,
炎症
Keyword:
酸化ストレス
,
炎症
pp.1549-1554
発行日 2017年12月5日
Published Date 2017/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000503
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加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は国内の失明原因の第4 位を占め,50 歳以上の1%以上にみられる疾患である。加齢に伴い発症するため,高齢化社会においてはさらなる患者の増加が予想される。AMD は本人のQuality of Life(QOL)に影響するばかりか,家族や介護者の負担の面からその増加は社会問題となり得る。最近では,滲出型AMD に対しては治療法が発展し,早期発見早期治療が推進されたことから予後が改善されたとはいえ,罹患するとQuality of Vision(QOV)が低下することは想像に難くない1)。また,現時点では萎縮型AMD に対しては治療法がない。これに対して,日本眼科学会ではAMD の治療指針の一端として,Age-RelatedEye Disease Study(AREDS)に基づく抗酸化サプリメント摂取の推奨を含めている2)。そこで,この項では,AMD に対する抗酸化作用を持つサプリメント摂取の有効活用のために,その意義と留意点を述べる。
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