機器・薬剤紹介
36.Ab internoトラベクロトミーマイクロフック
谷戸 正樹
1
1島根大学医学部眼科学講座
pp.403-406
発行日 2019年4月5日
Published Date 2019/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001131
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従来のトラベクロトミーは,強膜フラップ下にSchlemm管を同定した後,金属製のトラベクロトームをSchlemm管内に挿入・回転することで線維柱帯を切開する(ab externoトラベクロトミー)。μLOTは,強膜炎後の強膜菲薄化のために強膜弁を作成することが困難であったステロイド緑内障に対し,角膜サイドポートから挿入したストレートのシンスキーフックを用いて行われた新規のトラベクロトミー手術である(図1)1)。その後,本手術の専用器具が,谷戸氏ab internoトラベクロトミーマイクロフックとしてイナミ社から市販されている。フックは3種類用意されており,ストレートフック(M-2215S)は,耳側の角膜サイドポートから挿入して鼻側の線維柱帯を切開するよう(図2),曲がりフック(M-2215R, M-2215L)は,鼻側の角膜サイドポートから挿入して鼻根部を避けながら耳側の線維柱帯を切開するよう(図3)にデザインされている。器具は柄の端を持って使用するよう長さが調整されており,持つ位置が先端寄りだと操作性が悪く,また,手が邪魔してフックが線維柱帯に届かないことがある(図4)。
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