眼科手術の適応―最新情報
4.緑内障 3)スーチャートラベクロトミー(ab externo & interno)
小野 岳志
1
,
芝 大介
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
線維柱帯切開術
,
360-degree suture trabeculotomy
,
suture trabeculotomy ab externo
,
suture trabeculotomy ab interno
,
MIGS
,
μLOT
Keyword:
線維柱帯切開術
,
360-degree suture trabeculotomy
,
suture trabeculotomy ab externo
,
suture trabeculotomy ab interno
,
MIGS
,
μLOT
pp.1085-1092
発行日 2017年9月30日
Published Date 2017/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000146
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線維柱帯切開術(trabeculotomy:LOT)に代表される流出路再建術は線維柱帯切除術に代表される濾過手術に比べ視機能に影響を及ぼすような重篤な合併症が少ない。しかし,濾過手術に比べ眼圧下降効果は劣るため,目標眼圧が10 mmHg 台前半など低めを目指している症例に対しては従来までの流出路再建術では困難であり,濾過手術を選択することが一般的である。従来までのLOTの適応疾患も本邦ではステロイド緑内障,発達緑内障,落屑緑内障および中期までの原発開放隅角緑内障といわれているが,海外では主に発達緑内障に対する術式としてとらえられていた。近年,5-0 ナイロン糸などを用いた360-degree suturetrabeculotomy ab externo(S-LOT ab externo)が報告され,その後,MIGS(Minimally InvasiveGlaucoma Surgery)と呼ばれる角膜切開のみで手術が可能なS-LOT ab interno やTrabectome Ⓡ(trabeculectomy ab interno),iStent Ⓡ,microhook ab interno trabeculotomy(μLOT),Kahook Dual Blade Ⓡなどの新しいデバイスや術式が次々と発表され,導入されている。本稿では,360-degree suture trabeculotomy(abexterno とab interno)を中心とした手術適応に関して従来のLOT も含め重点的に検討した。
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