Ⅱ.所見からみた診断の進め方
7 網膜硝子体 4)黄斑浮腫
篠原 洋一郎
1
,
秋山 英雄
1
1群馬大学医学部眼科学教室
pp.1271-1276
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000863
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黄斑浮腫は主に糖尿病網膜症(diabetic retinopathy:DR)や網膜静脈閉塞症(retinal vein occlusion:RVO)などの滲出性変化によって起こる。その病態は血管透過性亢進により漏出した血漿成分が黄斑部に貯留することで生じ,早期に治療介入しないと重篤な視力障害をきたす。歪みや部分的に見えにくい,といった視力低下を主訴に来院した患者の診察では常に黄斑浮腫の存在を考慮しなければいけないが,重要なのは正確な黄斑浮腫の形態評価と原因疾患の診断である。特に黄斑浮腫の原因が確定できないと正しい治療方針を決定することができず,不適切な治療をすることになりかねない。
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