Ⅱ.所見からみた診断の進め方
4 視神経 4)大乳頭・小乳頭
栗本 拓治
1
,
中村 誠
1
1神戸大学医学部眼科学教室
pp.1195-1200
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000849
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視神経乳頭の大きさと乳頭陥凹の大きさには密接な関係があるため,視神経乳頭の大きさに注意を払うことは,視神経疾患を診断するうえで重要と思われる。たとえ正常乳頭であっても,乳頭の大きさが大きい(大乳頭)と陥凹も相対的に大きくなる(図1)。乳頭の大きさに気がつかなければ,乳頭陥凹の大きさに気を取られてしまい,病的変化と捉えてしまうことがある。一方,視神経乳頭が小さい(小乳頭)場合,相対的に乳頭陥凹も小さくなる(図2)。場合によっては,ほとんど陥凹が消失しているか,もしくは乳頭は浮腫状を呈し,乳頭腫脹と見誤ることもある。この場合も乳頭の大きさに注意がいかなければ,病的な乳頭所見と捉えてしまう可能性がある。
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