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診断セミナー
乳頭浮腫(うっ血乳頭)と視神経萎縮
Papilledema and Optic Atrophy
植村 恭夫
1
Yasuo UEMURA
1
1慶応義塾大学眼科
1Departmnt of Ophthalmology, School of Medicine, Keio University
キーワード:
Papilledema
,
Pseudopailledema
,
Optic atrophy
,
Optic neuritis
,
Neurosurgeon
Keyword:
Papilledema
,
Pseudopailledema
,
Optic atrophy
,
Optic neuritis
,
Neurosurgeon
pp.1225-1230
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200720
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乳頭浮腫(うっ血乳頭),視神経萎縮の両者は,疾患ではなく疾患による形態学的変化の結果であり,病理学的実体である.検眼鏡的に乳頭部に変化を認めることが頭蓋内腫瘍発見の手がかりとなることから,眼科,脳神経外科医の両者の間において重視されてきた.
眼科領域では,従来の直像鏡による眼底検査が主体とされてきた時代より,双眼立体倒像鏡,細隙燈顕微鏡による眼底検査の時代にと移り,乳頭浮腫の早期診断の所見も,直像鏡による所見を主体とした時代とは変わってきた.さらに螢光眼底撮影の導入により,乳頭浮腫の病態にさらに詳しい情報が得られるようになった.これに加えて過去10年間,少なくとも6つの乳頭浮腫の実験モデルの作成に成功してから,その病態の解明が著しく進歩した.精密視野検査(定量視野)の普及,ERG, EOG, VEPなど電気生理学的検査が普及し,ルチーンの検査になってきたこと,またiris corderによる瞳孔検査の登場はCT scanの普及と相まって神経眼科領域の診断上に飛躍的発展をもたらしてきた.今回はこれらの進歩を背景とし,乳頭浮腫と視神経萎縮の両者について,眼科医の立場より若干述べてみることとする.
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