Ⅱ.所見からみた診断の進め方
4 視神経 2)乳頭発赤/浮腫
栗本 拓治
1
1神戸大学医学部眼科学教室
pp.1185-1188
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000847
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検眼鏡的に視神経乳頭が隆起している場合,先天性に乳頭が隆起している乳頭隆起と,後天性に視神経乳頭が腫脹し隆起している乳頭腫脹に分かれる。乳頭が発赤して腫脹している状態を発赤腫脹,白色がかった腫脹を蒼白腫脹と呼ぶ。乳頭腫脹のなかで,頭蓋内圧亢進により生じた場合をうっ血乳頭と呼ぶ(図1)。乳頭腫脹はさまざまな原因により生じるため,実臨床においては,まず,乳頭所見が片眼性であるか両眼性であるかにより,全身疾患の合併の有無も考慮に入れ,蛍光眼底造影検査,視野検査,血液学的検査,CT,MRIなどの画像検査を適宜選択し,鑑別診断を進めていくことが重要である。
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