Japanese
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連載 蛍光眼底造影クリニカルカンファレンス・第24回
視神経乳頭
Optic Disc
伊勢 重之
1
,
石龍 鉄樹
1
Shigeyuki Ise
1
1福島県立医科大学眼科学講座
pp.464-474
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212643
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疾患の概要
視神経乳頭の蛍光眼底造影所見は,さまざまな疾患で変化する。それは視神経乳頭が,網膜,脈絡膜,視神経に接しており,かつ二重の血管支配を受けるためである。視神経乳頭表層は,網膜中心動脈の血流を受け,視神経乳頭内部はZinn-Haller動脈輪を介して毛様動脈系の血流を受け,両者は視神経乳頭内の毛細血管レベルで交通をもっている。さらに,篩状板部では隣接する脈絡膜からも血流を受けており,視神経乳頭は,網膜中心動脈系,毛様体動脈系の循環,炎症による影響を受ける。視神経乳頭固有の炎症,先天異常もあり,視神経乳頭の造影所見には眼内に起こる多くの異常が造影所見に影響する。本稿では,視神経や網脈絡膜の循環障害および炎症性疾患,先天異常に分け,視神経乳頭の蛍光造影で異常所見を示す疾患について述べる。
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