網膜静脈閉塞症の疑問
疑問12.抗VEGF剤の再注射,追加注射はどのように決めるべきか?
飯島 裕幸
1
1山梨大学医学部眼科
pp.633-637
発行日 2018年6月5日
Published Date 2018/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000691
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黄斑浮腫を示す網膜静脈閉塞症(RVO)眼に対して,抗VEGF剤硝子体注射の有効性は明らかだが,浮腫の遷延や再発は少なくない。その際の再注射や追加注射は,OCTで中心窩網膜厚(CFT)を計測して,250μmなどの基準を閾値として決定されることが多い。しかしCFTと視力の関係は,図1に示すように高い相関を示すわけではない。したがって視力改善が最終目的の抗VEGF剤治療において,再,追加注射の判断をCFTに委ねる現行の臨床判断は見直すべきではないか。今回は,RVO+黄斑浮腫眼への抗VEGF剤硝子体注射,特に再,追加注射の適応について考える。
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