総説
大網の画像診断
井上 明星
1
,
大田 信一
,
上村 諒
,
田上 佳英
,
茶谷 祥平
,
友澤 裕樹
,
渡辺 尚武
,
古市 健治
,
居出 健司
,
山崎 道夫
,
古川 顕
,
村田 喜代史
1滋賀医科大学 放射線医学講座
キーワード:
局所解剖学
,
術後合併症
,
出血
,
鑑別診断
,
器官形成
,
腸閉塞
,
腹膜炎
,
腹膜疾患
,
腹膜腫瘍
,
網
,
癒着
,
小腸疾患
,
大網ヘルニア
,
腹部CT
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Anatomy, Regional
,
Diagnosis, Differential
,
Hemorrhage
,
Intestinal Obstruction
,
Peritoneal Diseases
,
Omentum
,
Peritoneal Neoplasms
,
Peritonitis
,
Postoperative Complications
,
Organogenesis
pp.417-429
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017202871
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大網の発生と解剖、大綱の機能、大綱を用いた外科治療、大網の疾患について概説した。大綱は腹壁と消化管の間に存在する脂肪組織を主体とした構造であり、炎症や腫瘍に対する生体防御の観点からも重要である。画像診断において腹腔内の脂肪に異常所見を認めた際に、どこの脂肪に異常があるのか明確にすることは、病変の起源や病態を考えるうえで重要とされる。また、大網の機能を利用した大網充填術が種々の外科治療に用いられており、最も一般的なものとして胃十二指腸穿孔に対する大綱充填術が挙げられる。大網は脂肪と同じ濃度や信号を呈し、消化管や実質臓器のようには目立たないが、大綱の所見を正しく評価することが病態を診断する上で重要である。
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