特集 胸部の最新画像情報2017
症例
造影CTで診断可能であった前縦隔静脈瘤の1例
井本 圭祐
1
,
渡辺 秀幸
,
飯田 崇
,
柿原 大輔
,
久野 修
,
小野 稔
,
永島 明
,
田宮 貞史
1北九州市立医療センター 放射線科
キーワード:
胸部X線診断
,
縦隔疾患
,
上大静脈
,
静脈瘤
,
造影剤
,
腕頭静脈
,
胸骨切開術
,
胸部CT
Keyword:
Contrast Media
,
Mediastinal Diseases
,
Radiography, Thoracic
,
Varicose Veins
,
Vena Cava, Superior
,
Brachiocephalic Veins
,
Sternotomy
pp.199-202
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017142935
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症例は70歳代女性で、体重減少があり、単純胸腹部CTで前縦隔腫瘍が疑われた。胸部造影CTで病変部に血管と同程度の著明な増強を認めた。同構造は左腕頭静脈から尾側に降り、上行大動脈腹側で拡張・蛇行した後、頭側に走行し上大静脈内に注いでおり、前縦隔の静脈瘤との診断に至った。その他腫瘤性病変や、心血管系の異常は認めなかった。破裂に至る可能性が否定はできないということで手術を行う方針となった。胸骨正中切開下で静脈瘤摘出を施行した。術中・術後経過に合併症はなく、退院後は外来で経過観察となった。病理組織所見は静脈瘤の診断であった。
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