特集 腹部の最新画像情報2016
症例
卵巣混合型胚細胞腫瘍の1例
岡島 由佳
1
,
谷尾 宜子
,
大倉 真理子
,
樋田 一英
,
百枝 幹雄
,
鈴木 高祐
1聖路加国際病院 放射線科
キーワード:
MRI
,
腫瘍-多発性原発
,
未分化胚細胞腫
,
卵巣腫瘍
,
卵巣摘出術
,
内胚葉洞腫瘍
,
複合腫瘍と混合腫瘍
Keyword:
Dysgerminoma
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Ovarian Neoplasms
,
Ovariectomy
,
Neoplasms, Complex and Mixed
,
Endodermal Sinus Tumor
pp.823-827
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016319480
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30歳代前半(未経妊)。検診で左卵巣腫瘍を指摘された。腫瘍マーカーは基準値範囲内であり、MRIでは左付属器領域に約7×4.5×6cm大の腫瘤と腫瘤左腹側のflow voidを認めた。造影MRIでは左付属器腫瘤の辺縁は多結節状に早期濃染され、腫瘍内部に嚢胞や不整形のT2延長域を認めたが、線維血管性隔壁を示す造影効果はみられず、拡散強調像では辺縁優位に著明な結節状高信号を認めた。また、右卵巣も約4×2.5cmと腫大し、術中所見では2/3が左側と同様の性状を呈した。左付属器切除、右卵巣部分切除、大網切除術を行い、病理組織学的所見よりdysgerminomaと卵黄嚢腫瘍からなる左卵巣混合型胚細胞腫瘍、右卵巣dysgerminomaと診断した。
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