特集 PET・SPECT 核医学update
診療
食道癌に対する放射線治療後の心筋FDG-PET/CT所見の検討
稲田 正浩
1
,
西村 恭昌
,
石川 一樹
,
花岡 宏平
,
坂口 健太
,
細野 眞
1近畿大学 医学部放射線腫瘍学部門
キーワード:
食道腫瘍
,
心筋疾患
,
放射線障害
,
コンピュータ支援放射線治療計画
,
後向き研究
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
三次元イメージング
,
ネオアジュバント療法
,
陽電子放射型断層撮影
,
心筋血流イメージング
,
放射線化学療法
,
マルチモーダルイメージング
,
胸部CT
Keyword:
Esophageal Neoplasms
,
Cardiomyopathies
,
Radiotherapy Planning, Computer-Assisted
,
Retrospective Studies
,
Radiation Injuries
,
Neoadjuvant Therapy
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Positron-Emission Tomography
,
Myocardial Perfusion Imaging
,
Multimodal Imaging
,
Chemoradiotherapy
pp.657-666
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016286248
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食道癌に対する放射線治療後の心筋FDG-PET/CT所見について検討した。根治ないし術前(化学)放射線療法が施行された新鮮胸部食道癌で、照射後にFDG-PET/CTを撮影した98例を対象とした。治療後いずれかの段階でfocalが出現した患者をfocal(+)、そうでない患者をfocal(-)と分類した。視覚的評価を行い、noneが134件、diffuseが108件、focalが97件でfocal(+)群が42例、focal(-)群が56例であった。72例で治療前172件、全98例で治療後(267件)にFDG-PET/CTが施行された。治療前においてはnone、diffuse、focalは、それぞれ65%、28%、7%であったが、治療後は、それぞれ33%、33%、34%となった。focalの出現やDVHはGrade 3以上の心毒性と相関関係を認めなかった。Grade 3以上の心合併症を呈した7例中4例がQPSで解析可能であった。そのうち1例は治療前後ともに全てMIP diffuseであったが、それらは全てQPSによる解析でfocalを呈した。
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