症例
診断に超音波検査が有用であった前額部皮下腫瘤を契機に見出された多発性骨髄腫の1例
田中 美奈子
1
,
中野 純二
1綜合病院社会保険徳山中央病院 皮膚科
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Dexamethasone
,
自家移植
,
腫瘍多剤併用療法
,
骨髄腫-多発性
,
腫瘤
,
頭頸部腫瘍
,
額
,
免疫組織化学
,
カラーDoppler超音波診断
,
Bortezomib
,
末梢血幹細胞移植
Keyword:
Bortezomib
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Cyclophosphamide
,
Dexamethasone
,
Forehead
,
Head and Neck Neoplasms
,
Immunohistochemistry
,
Multiple Myeloma
,
Transplantation, Autologous
,
Ultrasonography, Doppler, Color
,
Peripheral Blood Stem Cell Transplantation
pp.499-502
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233480
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64歳女性。2ヵ月前より左前額部に皮下腫瘤が出現し、急速に増大したため受診となった。初診時、左前額部に3×2.5cm大の表面平滑な常色ドーム状皮下腫瘤を認めた。超音波検査では頭蓋骨皮質が断裂し、その周囲の皮下から骨髄内にかけ、血流豊富な腫瘤陰影を認めた。頭部MRI T2強調像では骨髄内から皮下にかけ高信号を呈する腫瘤を認め、PET/CTでは頭部腫瘤部・脊椎・坐骨に多発性の異常集積像がみられた。病理組織学的所見より多発性骨髄腫(BJP-κ型)と診断し、BCD療法を開始したところ、2クール終了時に皮下腫瘤の消退が確認された。6コース終了後に自家末梢血幹細胞移植が施行され、治療開始から1年半現在、寛解状態である。
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