特集 角化症・炎症性角化症
ナックルパッド様皮疹を伴ったVoerner型掌蹠角化症の1例
南里 文
1
,
石井 文人
,
松田 光弘
,
濱田 尚宏
,
名嘉眞 武国
1久留米大学 皮膚科学教室
キーワード:
掌蹠角皮症
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
発疹
,
配列分析
,
Knuckle Pad
Keyword:
Exanthema
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Keratoderma, Palmoplantar
,
Sequence Analysis
pp.412-413
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233461
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20歳男性。1歳頃より両手掌と両足底の角質肥厚を認めるも放置していた。今回、職場定期検診にて精査を勧められたことから受診となった。初診時、両手掌と両足底に限局したびまん性の過角化を認め、右示指・両中指と両第II趾のMP関節背側にはナックルパッド様皮疹がみられた。左手掌より生検を実施し、病理組織学的に著明な角質細胞の空胞変性、核濃縮と、不規則で粗大なケラトヒアリン顆粒がみられた。ケラチン9遺伝子の解析では、コドン163の第487塩基がシトシンからチミンに置換しており、アミノ酸がアルギニンからトリプトファンに変化していた。以上より、ナックルパッド様皮疹を伴ったVoerner型掌蹠角化症の診断に至った。診断後は近医にて尿素含有外用薬による加療中である。
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