特集 ウイルス感染症 最近の動向
エトレチナート内服が有効であった難治性多発性尋常性疣贅の1例
小林 真麻
1
,
上嶋 祐太
,
川瀬 正昭
,
江藤 隆史
1東京逓信病院 皮膚科
キーワード:
Etretinate
,
いぼ
,
経口投与
,
皮膚疾患-手部
Keyword:
Administration, Oral
,
Etretinate
,
Hand Dermatoses
,
Warts
pp.1643-1646
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077880
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27歳男性。両手の多発性尋常性疣贅に対し、半年間定期的に近医にて液体窒素療法を受けていたが無効であったため著者らの皮膚科へ紹介となった。初診時、免疫不全などの背景はなく、削り処置と液体窒素療法に加えて、各種保険適用外の特殊療法を計9ヵ月間行った。だが、いずれも効果が得られなかった。そこで、エトレチナートの内服治療を開始したところ、治療開始3ヵ月半で疣贅は完全消失した。以後、6ヵ月間再発がみられていない。尚、エトレチナートは催奇形性や特有の副作用があり、使用に際しては患者への説明と同意のもとで治療選択肢の1つとしてあげることが良いと考えられた。
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