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高齢男性に生じた顔面播種状粟粒性狼瘡様外観を呈した多発性Eccrine Spiradenoma
勝野 正子
1
,
石川 秀幸
,
佐々木 哲雄
1国際医療福祉大学附属熱海病院 皮膚科
キーワード:
汗腺腫
,
汗腺腫瘍
,
顔面腫瘍
,
生検
,
頭皮疾患
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚外科
,
狼瘡-顔面播種状粟粒性
Keyword:
Biopsy
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Adenoma, Sweat Gland
,
Sweat Gland Neoplasms
,
Scalp Dermatoses
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.760-761
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318361
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63歳男。額部と頭皮に多発する紅色結節を主訴とした。額部(特にM字ライン生え際)、前額部、左下眼瞼に3~5mm大の弾性硬の紅色小結節が多発し、右額に10mm大の青みをおびた腫瘍が単発していた。紅色小結節をパンチ生検したところ、真皮内に線維性被膜に包まれた境界明瞭な結節性病変があり、二層性の上皮が索状に増殖していた。大型の明調細胞と小型の暗調細胞からなるtwo cell patternがみられ、eccrine spiradenomaと診断した。発症時期はいずれも不明であるが、右額の10mm大のドーム状に隆起した腫瘍、左前腕皮下の11mm大の皮下腫瘤、更に5、6年前より出現し徐々に増大した時折痛みのある右上背部の10mm大の半球状に隆起した腫瘍を順次切除したところ、3つともeccrine spiradenomaであった。顔面、頭皮の腫瘍数は正確に数えていないが、少なくとも30個以上存在していた。以上より、多発性eccrine spiradenomaと診断した。
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