特集 湿疹・皮膚炎
亜鉛による全身型金属アレルギー
河端 由佳
1
,
狩野 俊幸
,
浅見 暁子
,
古田 淳一
1茨城県立中央病院
キーワード:
亜鉛
,
患者教育
,
パッチテスト
,
栄養指導
,
金属アレルギー
,
内服誘発試験
Keyword:
Patient Education as Topic
,
Patch Tests
,
Zinc
pp.1926-1929
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017129379
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61歳女性。15年前より躯幹や四肢にそう痒を伴う紅色丘疹が出現し、春と夏には掌蹠にそう痒さを伴う漿液性丘疹が出現するようになった。受診時、汗疱状湿疹が遷延する臨床像と大豆の多量摂取歴から全身型金属アレルギーが疑われた。金属パッチテストでは亜鉛と白金が+?(ICDRG基準)であった。多量に摂取していた大豆を1ヵ月間制限したところ、掌蹠や躯幹、四肢の皮疹は軽快した。軽快後、ポラプレジンクの内服による亜鉛負荷試験を実施したところ、亜鉛による全身型金属アレルギーと診断された。管理栄養士の協力を得て、亜鉛摂取を控えるよう指導し、皮疹は寛解した。
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