特集 湿疹・皮膚炎
ゴム加硫促進剤による接触皮膚炎症候群の1例
木下 華子
1
,
松立 吉弘
,
村尾 和俊
,
久保 宜明
,
長江 哲夫
,
荒瀬 誠治
1徳島大学 大学院医歯薬学研究部皮膚科学分野
キーワード:
職業性曝露
,
職業病
,
多剤併用療法
,
パッチテスト
,
経口投与
,
経皮投与
,
皮膚炎-接触性
,
防護手袋
,
Difluprednate
,
Fexofenadine
,
加硫促進剤
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Cutaneous
,
Dermatitis, Contact
,
Drug Therapy, Combination
,
Occupational Diseases
,
Patch Tests
,
Occupational Exposure
,
Gloves, Protective
,
Difluprednate
,
Fexofenadine
pp.1921-1925
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017129378
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62歳男性。躯幹と四肢の浮腫性紅斑、両手の落屑性紅斑を主訴に近医を受診、プレドニゾロン(PSL)の投与を受けるも改善と再燃を繰り返したため紹介となった。初診時、滲出傾向の強い紅斑が顔面、躯幹、四肢のほぼ全体に認められた。また、全手指は腫脹し、手背にかけて苔癬化を伴う落屑性紅斑がみられ、浸潤性紅斑も散在した。精査治療目的で入院し、PSL中止の上、フェキソフェナジン塩酸塩の内服、ジフルプレドナートの外用を開始したところ、皮疹は1週間でほぼ改善した。何らかの外的要因の関与を考え、皮疹が完全消退した後、パッチテストを実施した結果、ゴム加硫促進剤による接触性皮膚炎症候群と診断され、職場で使用していたゴム手袋に含有するジチオカーバメント系化合物がアレルゲンと考えられた。
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