発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007085027
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症例1(24歳女)。1年2ヵ月前に左膝前十字靱帯(ACL)損傷の診断でACL再建術を施行し、脛骨側固定はスクリュー、大腿骨側固定はendobuttonを用いた。術後3ヵ月より左下腿に皮疹および皮膚そう痒感が出現した。外用剤は効果なく、好酸球は18%に上昇し、endobuttonとチタン粉末のパッチテストが陽性であったため、チタンによるアレルギーの診断で左大腿骨のendobutton摘出術を施行した。症例2(38歳女)。両膝ACL損傷のため2年9ヵ月前より順次左膝および右膝のACL再建術を施行し、固定は症例1と同様であった。初回再建術直後より皮疹および皮膚そう痒感が出現し、外用剤は効果なく、好酸球は17%に上昇した。パッチテストはチタン陰性であったが、症状の改善が認められなかったため両大腿骨のendobutton摘出術を施行した。両症例とも病理組織学的にendobuttonの周囲組織に異物肉芽腫を認め、摘出後は症状の軽快を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007