症例
環状丘疹性梅毒疹を主訴とした第2期梅毒の1例
飯島 茂子
1
,
高山 典子
,
真木 登喜世
,
角田 孝彦
1はなみずきクリニック
キーワード:
Amoxicillin
,
経口投与
,
免疫組織化学
,
丘疹
,
梅毒性乾癬
,
扁平コンジローム
,
梅毒-第二期
Keyword:
Administration, Oral
,
Amoxicillin
,
Immunohistochemistry
,
Syphilis, Secondary
pp.111-116
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115832
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21歳女。背部・膝窩のそう痒性皮疹を主訴とした。約5ヵ月前に扁桃腺の腫脹、約3ヵ月前に頭・背中・顔の皮疹・粘膜疹に対する治療歴があり、上背部と両膝窩・臀裂部には環状紅色局面、耳介後部や耳介内・頭部には落屑性の紅色局面や紅斑、手掌・足底には一部環状を呈する浸潤性局面、外陰部にはびらんを伴う結節を認め、両鼠径リンパ節が2〜3個腫脹していた。病歴聴取、臨床検査所見、病理組織学的所見より手掌・足底の発疹は梅毒性乾癬、外陰部の発疹は扁平コンジローマ、体幹・四肢などの環状局面は環状丘疹性梅毒疹と診断し、初発症状の扁桃腺腫脹は梅毒性アンギーナと推察した。自験例は典型的な環状丘疹性梅毒疹を呈した第2期梅毒で、病理組織学的に表皮肥厚、真皮乳頭層の苔癬状の細胞浸潤、形質細胞の浸潤、表皮内の好中球浸潤のほか、角層下の海綿状膿疱、真皮乳頭層上部の毛細血管拡張像を認めた。
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