特集 悪性上皮系腫瘍
原発性免疫不全症候群に生じたMicrocystic Adnexal Carcinomaの1例
福田 理紗
1
,
松崎 ひとみ
,
高江 雄二郎
,
貴志 和生
,
舩越 建
1慶応義塾大学 皮膚科学教室
キーワード:
顔面腫瘍
,
外科的皮膚弁
,
再手術
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
IgA欠損症
,
Microcystic Adnexal Carcinoma
,
瘢痕拘縮形成手術
Keyword:
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Immunohistochemistry
,
Reoperation
,
Surgical Flaps
,
Skin Neoplasms
,
IgA Deficiency
pp.1389-1392
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373712
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59歳女。原発性免疫不全症候群(選択的IgA2欠損症)患者であり、14年前より口唇左上部の皮下硬結が出現し、粉瘤の診断で経過観察されていたが、4年前に全摘生検を行い、腺癌と診断された。追加切除目的で受診し、上口唇左上部にやや弾性硬で多毛を伴う淡紅色の皮下硬結(9.5×8.5mm大)を認めた。病理組織学的所見では角質嚢腫が少ないものの異型性の乏しい腫瘍細胞が管腔構造を形成しながら間質に浸潤性に増殖しており、免疫染色にてCK7陽性、CK20陰性であった。微小嚢胞性付属器癌と診断して腫瘍切除、皮弁形成術と瘢痕拘縮形成術を行い、術後4年経過現在、再発・転移を認めていない。
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