症例
多発関節痛を主訴としたサルコイドーシスの1例
栗山 裕子
1
,
山中 正義
,
石渕 隆広
,
星島 啓子
,
笹平 摂子
,
渋沢 弥生
,
天野 博雄
,
石川 治
1群馬大学 皮膚科学教室
キーワード:
Betamethasone
,
C-Reactive Protein
,
Methotrexate
,
Minocycline
,
Prednisolone
,
Triamcinolone
,
関節炎
,
生検
,
多剤併用療法
,
サルコイドーシス
,
関節痛
,
Celecoxib
,
Pregabalin
,
類上皮肉芽腫
,
Tramadol-Acetaminophen
Keyword:
Celecoxib
,
Pregabalin
,
Arthritis
,
Betamethasone
,
C-Reactive Protein
,
Biopsy
,
Drug Therapy, Combination
,
Methotrexate
,
Minocycline
,
Prednisolone
,
Sarcoidosis
,
Triamcinolone
,
Arthralgia
pp.723-727
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318351
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62歳男。多発関節痛および腫脹を主訴とした。約3ヵ月前に右母指に腫脹と疼痛が出現し、2ヵ月後に肩・肘・膝・股の関節痛と腰痛が出現した。CRP値が高値で、X線や造影CTで両側の肺門部リンパ節腫脹を認め、ガリウムシンチグラフィで両側肺門と多関節への集積を認めた。エコーで心病変を認めず、眼科的にも異常はなかった。左膝蓋に小指頭大ほどの光沢のある暗紫紅色斑があり、皮膚生検で類上皮細胞肉芽腫を認め、サルコイドーシスと診断した。サルコイドーシスによる関節炎と考え、非ステロイド性消炎鎮痛薬、ミノサイクリン塩酸塩、ステロイド中等量(プレドニゾロン40mg/日)の併用で症状や炎症反応が改善した。しかし、ステロイド減量中に炎症反応が再上昇し、病勢コントロールがつかなくなった。メトトレキサート6mg/日の内服を併用したところ、炎症反応や関節痛、腫脹が改善し、ステロイドを減量することができた。
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