症例
Pseudoxanthoma Elasticum-like Papillary Dermal Elastolysisの1例
吉田 朋之
1
,
柏山 薫
,
吉田 亜希
,
福井 実緒
,
惣角 卓矢
,
牧 伸樹
,
中村 考伸
,
林 伸和
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 皮膚科
キーワード:
腋窩
,
頸部
,
Pseudoxanthoma Elasticum-Like Papillary Dermal Elastolysis
Keyword:
Axilla
,
Neck
pp.719-722
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318350
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77歳女。1年半前から頸部に多発する白色結節を主訴とした。両側の側頸部から肩甲部および両腋窩に、弾性軟、白色~常色、半米粒大の丘疹が多発集簇していた。弾性線維性仮性黄色腫でみられる眼疾患や心疾患はなく、病理組織学的に弾性線維の変性や石灰化も認めなかった。以上より、pseudoxanthoma elasticum-like papillary dermal elastolysisと診断した。また、病理組織学的に真皮乳頭層の弾性線維が減少あるいは消失していたが、日光弾性線維症のような組織学的変化がないこと、日光露光部ではない腋窩にも見られること、組織学的色素失調と血管周囲の軽度の炎症細胞浸潤があることから、機械的な刺激が原因と考えられた。経過観察を行い、初診後6ヵ月の現在まで症状に変化を認めていない。
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