特集 薬疹・薬物障害
メシル酸ガレノキサシン水和物による播種状紅斑丘疹型薬疹の1例
大原 香子
1
1大原医院
キーワード:
Betamethasone Valerate
,
紅斑
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
薬疹
,
扁桃炎
,
Olopatadine
,
丘疹
,
Garenoxacin
,
内服誘発試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Olopatadine Hydrochloride
,
Administration, Cutaneous
,
Betamethasone Valerate
,
Drug Eruptions
,
Drug Therapy, Combination
,
Erythema
,
Tonsillitis
,
Garenoxacin
pp.352-353
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208972
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31歳女。2013年11月、扁桃炎に対してメシル酸ガレノキサシン水和物(GRNX)など4種の内服薬を処方されたが、内服終了2~3日後より四肢に紅斑が出現したため当科を初診した。初診時、中毒疹を考え、オロパタジン塩酸塩、ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏の外用を行ったところ、5日後には略治した。今回、受診4日前に扁桃腺に対し同様の4剤の処方を受け、その翌日に全身の紅斑が出現し、皮疹が拡大し、そう痒も強くなるため、2015年1月に当科を再受診した。受診時、全身に1~3mm大の紅色小丘疹が播種状に分布し、一部融合がみられた。薬疹を考え精査を行ったところ、パッチテスト・DLSTでは4剤すべて陰性であったが、内服試験の結果からGRNXによる薬疹と診断された。薬疹はプレドニゾロンの投与にて消退が得られた。
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