症例
テルビナフィン塩酸塩による急性汎発性発疹性膿疱症の1例
白石 映里子
1
,
飯田 秀雄
,
本間 由希子
,
石井 智子
,
桑江 義介
,
吉池 高志
1順天堂大学医学部附属静岡病院 皮膚科
キーワード:
経口投与
,
爪真菌症
,
Terbinafine
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Onychomycosis
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
,
Terbinafine
pp.247-251
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016168073
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78歳男。足爪白癬の診断にてテルビナフィン塩酸塩の内服を開始したところ、内服開始18日後より皮疹、発熱を認め、内服開始24日後に当科入院となった。入院時、顔面、頸部、体幹・四肢に鱗屑を伴う一部融合する紅斑を認め、体幹を中心に小膿疱がみられた。薬歴と皮疹から急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)を第一に考え、テルビナフィン塩酸塩を含むすべての内服薬を中止したところ、皮疹は軽快し、解熱が得られた。パッチテストはすべての薬剤が陰性であったが、DLSTでテルビナフィン塩酸塩は1回目陰性、2回目疑陽性となり、第24病日にテルビナフィン塩酸塩以外の内服薬を再開したが、すべて陰性であった。以上の経過から、本症例はテルビナフィン塩酸塩によるAGEPと診断した。
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