特集 膠原病
抗トポイソメラーゼI抗体陽性全身性強皮症に抗Jo-1抗体陽性多発性筋炎を合併した重複症候群の1例
氏野 由理
1
,
澤田 知佐
,
木村 浩
,
松下 貴史
,
濱口 儒人
,
川尻 剛照
,
竹原 和彦
1金沢大学 医薬保健研究域医学系皮膚科学教室
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Ciclosporin
,
IgG
,
Prednisolone
,
強皮症-全身性
,
筋炎-多発性
,
抗核抗体
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
大量薬物療法
,
パルス療法(薬物療法)
,
肺炎-間質性
,
静脈内注入
,
Jo-1抗体
,
Scl-70抗原
,
オーバーラップ症候群
Keyword:
Administration, Oral
,
Antibodies, Antinuclear
,
Cyclophosphamide
,
Drug Therapy, Combination
,
Infusions, Intravenous
,
Immunoglobulin G
,
Prednisolone
,
Scleroderma, Systemic
,
Polymyositis
,
Cyclosporine
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Pulse Therapy, Drug
,
Jo-1 Antibody
,
Scl 70 Antigen, Human
pp.207-212
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016168065
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50歳男。13年前より間質性肺炎を伴う抗トポイソメラーゼI抗体陽性びまん皮膚硬化型全身性強皮症(SSc)に対し加療中であった。6年前に発熱、筋原性酵素の上昇が出現し、抗Jo-1抗体陽性多発性筋炎(PM)の合併と診断された。1ヵ月前より全身倦怠感と呼吸困難が出現し、精査加療目的に当科入院となった。臨床経過および諸検査より、本症例は抗TopoI抗体陽性SScと抗Jo-1抗体陽性PMのSSc-myositis重複症候群であり、今回の入院時にみられた全身倦怠はPMの再燃と診断した。また、重度の間質性肺炎と左室収縮能が著明に低下した慢性心不全も合併していた。PM再燃は免疫抑制薬による治療強化にて改善し、慢性心不全はカルベジロール、エナラプリルマレイン酸塩の内服にて回復した。
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