抗RuvBL1/2抗体陽性全身性強皮症の1例

78歳男性。9ヵ月前より全身の皮膚硬化、手指のRaynaud症状を自覚していた。5ヵ月前に近医を受診し、間質性肺炎を合併する全身性強皮症(SSc)と診断され、プレドニゾロン(PSL)投与を受け、皮膚硬化は改善傾向にあったが、間質性肺炎の増悪を認めたため紹介入院となった。所見では経時的な呼吸機能の悪化とKL-6の上昇を認め、免疫沈降法で抗RuvBL1/2抗体が同定された。臨床経過および胸部CT所見より進行性間質性肺炎と判断し、PSL併用下でシクロホスファミド間歇静注療法を1クール施行後、アザチオプリン投与を開始した。KL-6は低下し、間質性肺炎や皮膚硬化も改善した。