発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006184106
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リウマチ性疾患・膠原病の患者血清中には,種々の細胞成分に対する自己抗体が検出される.これらの自己抗体は,特定の疾患や臨床症状と密接に関連し,診断,病型の分類,疾患活動性・治療効果の評価,予後の推測など日常診療に有用である.リウマトイド因子(RF)や間接蛍光抗体法による抗核抗体(FANA)は,特異性が低いものの高感度で,リウマチ性疾患,膠原病のスクリーニング検査として不可欠である.RFおよびFANAは,健常者や症状が明らかでない患者血清にも検出され,その適切な対処法を理解しなくてはならない.膠原病の各疾患,あるいは特定の病像に特異的に検出される「疾患標識(マーカー)自己抗体」の臨床的意義を正しく理解することは,膠原病の早期診断,適切な治療方針の選択につながる
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