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ドレッシング材の変更が有効であった難治性皮膚潰瘍の1例
鈴木 瑠美
1
,
中曽根 亜美
,
河崎 真理奈
,
宮崎 安洋
1JAとりで総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Bucladesine
,
下肢潰瘍
,
治療的洗浄
,
経皮投与
,
創傷被覆材
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Bucladesine
,
Therapeutic Irrigation
,
Leg Ulcer
pp.148-149
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149807
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73歳女。打撲を契機に右下腿に2cm程度の潰瘍が出現し、前医にて外用療法を受けるも改善せず、潰瘍が拡大したため、当科を紹介受診した。初診時、右下腿伸側に41×24mm大の潰瘍を認め、トラフェルミンスプレー、スルファジアジン銀クリーム、ディオアクティブ、ハイドロサイトなどの外用剤・創傷被覆材にて加療するも潰瘍は縮小しなかった。その後も潰瘍は拡大し、生検や手術治療目的に転院した。転院先ではうっ血性潰瘍と診断され、右大腿から分層植皮術が施行されるも植皮は全脱落し、保存治療継続目的に当科再診となった。再診時、潰瘍は65×33mm大で、再び各種外用剤・創傷被覆材による治療を行ったが効果が得られなかった。そこで、外用剤は当時使用していたブクラデシンナトリウム軟膏のまま、ドレッシング材を滅菌ガーゼからメピレックストランスファーに変更した。連日創部洗浄・交換した結果、潰瘍は著明に縮小し、筋が露出した部分も上皮化が得られた。
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