症例
5%イミキモドクリーム外用療法中に日光角化症病変部より生じた頭部有棘細胞癌の1例
佐藤 有規奈[平野]
1
,
伊東 慶子
,
秋田 洋一
,
渡辺 大輔
1愛知医科大学 皮膚科学講座
キーワード:
人工皮膚
,
頭頸部腫瘍
,
凍結外科
,
経皮投与
,
扁平上皮癌
,
放射線療法
,
Imiquimod
,
皮膚鏡検査
,
日光角化症
,
皮膚外科
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Cryosurgery
,
Head and Neck Neoplasms
,
Radiotherapy
,
Skin, Artificial
,
Dermoscopy
,
Keratosis, Actinic
,
Dermatologic Surgical Procedures
,
Imiquimod
pp.93-97
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149798
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73歳男。半年前から頭頂部に紅斑が出現し、他院にて日光角化症として凍結療法を施行されるも改善せず、当院を受診した。初診時、頭頂部の広範囲に鱗屑を伴う紅斑・局面が多数みられ、病理所見より日光角化症と診断し、5%イミキモドクリーム外用療法を開始した。1サイクル終了時には一部の紅斑の消失と局面病変の平坦化がみられたが、2サイクル目の治療直後に頭頂部に堤防状に隆起する結節性病変が出現した。病理組織学的に有棘細胞癌と診断し、外科的切除術を施行した。術後3ヵ月に断端陰性部位の辺縁付近に有棘細胞癌の再発を認め、外科的切除を施行した。その後はイミキモドクリーム外用療法と凍結療法の併用治療を行っていたが、2度目の手術から1ヵ月後に切除部の辺縁に再発を認め、頭部全体に放射線治療が施行された。2回目の手術から約1年経過した現在、再発は認めない。
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