症例
爪床に生じたBowen病
船津 栄
1
,
宮田 聡子
,
村下 一晃
,
原 和矢
,
北里 英郎
1国立病院機構横浜医療センター 皮膚科
キーワード:
Bowen病
,
PCR法
,
グロムス腫瘍
,
鑑別診断
,
生検
,
爪疾患
,
扁平上皮癌
,
黒色腫-メラニン欠乏性
,
肉芽腫-化膿性
,
パピローマウイルス感染症
,
ヒトパピローマウイルス11型
,
皮膚外科
Keyword:
Bowen's Disease
,
Biopsy
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Glomus Tumor
,
Nail Diseases
,
Polymerase Chain Reaction
,
Granuloma, Pyogenic
,
Melanoma, Amelanotic
,
Papillomavirus Infections
,
Human papillomavirus 11
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.99-102
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149799
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77歳男。2004年より右第III趾爪甲下に痂疲を伴う小結節が出現し、2013年4月より疼痛を伴ったため、近医皮膚科にてステロイド外用や外用抗真菌薬を処方されるも改善せず、当科を受診した。初診時、右第III趾に爪床より急峻に立ち上がり、乳白色調で6mm大の結節を認めた。病理組織学的所見より爪床に生じたBowen病と診断された。MRIにて末節骨骨膜直上までの浸潤が疑われたことから、腫瘍辺縁からマージン7mm、中節骨1/2以遠で切除した。DNA-PCRの結果、生検検体・切除検体からヒトパピローマウイルス(HPV)11が検出され、本症例はHPV11感染により生じたBowen病と最終診断した。
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