症例
外陰部扁平苔癬より生じた有棘細胞癌の1例
白土 麻澄
1
,
太田口 里沙子
,
大橋 洋之
,
松岡 摩耶
,
門野 岳史
,
川上 民裕
,
相馬 良直
1聖マリアンナ医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Bleomycin
,
外陰疾患
,
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍再発
,
苔癬-扁平
,
経皮投与
,
扁平上皮癌
,
放射線療法
,
Imiquimod
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Bleomycin
,
Lichen Planus
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Radiotherapy
,
Vulvar Diseases
,
Imiquimod
pp.1537-1540
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016404564
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93歳女。外陰部の皮疹を主訴とした。右大陰唇に境界明瞭な紅斑と脱色素斑を認めた。病理組織所見では鋸歯状の表皮突起の延長、表皮基底層の液状変性、表皮直下から真皮中層にかけて帯状の密なリンパ球の浸潤を認め、扁平苔癬と診断した。ステロイド外用剤で経過観察し2ヵ月後、左小陰唇内部に紅色結節が出現した。病理組織所見では表皮から連続し、核異型の目立つ好酸性の腫瘍細胞が不規則な胞巣を形成して真皮内へ浸潤しており、有棘細胞癌と診断した。辺縁より1cm離して切除し放射線治療を加えたが再発し、左肺野と右鼠径部リンパ節への転移も認めた。
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