特集 水疱症・膿疱症
右大腿骨に膿疱症性骨関節炎を生じた掌蹠膿疱症の1例
勝野 正子
1
,
佐々木 哲雄
,
宇津宮 まりか
,
竹下 芳裕
,
池澤 善郎
,
堀 武生
,
奥原 博久
,
野澤 昭典
1国際医療福祉大学附属熱海病院 皮膚科
キーワード:
Minocycline
,
MRI
,
大腿骨
,
X線CT
,
放射性核種イメージング
,
掌蹠膿疱症
,
骨関節症-膿疱症性
Keyword:
Femur
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Minocycline
,
Radionuclide Imaging
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.45-48
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016149791
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61歳女。15年前より掌蹠膿疱症(PPP)と診断され、近年はエメダスチンフマル酸塩内服、マキサカルシトール軟膏、クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏外用で治療中であった。今回、右臀部から右大腿部の痛みが出現し、近医のMRIにて右大腿骨の異常を指摘され、当院紹介となった。臨床検査・病理組織像・画像所見より、PPPに伴う右大腿骨の掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)と診断された。右大腿骨の病変切除後に同部位の痛みは消失し、PPPによる皮膚症状はミノサイクリン塩酸塩の投与にて軽快した。術後1ヵ月半後の骨シンチグラフィーでは、右大腿部に加え、症状のなかった胸肋鎖関節にも集積像を認め、いずれもPAOによるものと考えられた。
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