2025年を見すえた心不全診療ロードマップ 突破口はどこにあるのか
医療政策からみた心不全診療が向かうべき先
田倉 智之
1
1大阪大学 大学院医学系研究科医療経済産業政策学
キーワード:
医療費
,
心不全
,
ヘルスマンパワー
,
保健医療政策
,
疾病による損失
,
保健医療資源
,
需要評価
,
医療保障財源
Keyword:
Health Expenditures
,
Health Manpower
,
Heart Failure
,
Health Policy
,
Health Resources
,
Cost of Illness
,
Needs Assessment
,
Healthcare Financing
pp.425-430
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014113887
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人口構造の変遷や地域コミュニティの衰退および国民の価値観の多様性が増すなか,今後の医療介護需要に対して新たな取り組みが求められている.心不全分野にかかわる需要と供給の関係は,たとえば死亡率とおおむね同水準で医師数が増加する傾向にある.一方で,財源均衡作用の影響による報酬抑制も一部に散見され,また他領域に比べて残存する疾病負担が高く,投入される医療費も大きい状況にある.高齢者の比率増が予想される2025年に向けて,重層的な機能連携とともに,疾病予防も含む総合的な心不全マネージメントを担う診療サイトの整備が,医療提供の持続性において一つの論点と考えられる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014