臨床
経腸骨アプローチを用いた経皮的内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術の手術成績
菊池 直哉
1
,
安部 哲哉
,
長島 克弥
,
三浦 紘世
,
河野 衛
,
山崎 正志
1筑波大学 医学医療系整形外科
キーワード:
術後痛
,
腸骨
,
鎮痛剤
,
椎間板ヘルニア
,
内視鏡法
,
後向き研究
,
治療成績
,
椎間板切除
Keyword:
Analgesics
,
Endoscopy
,
Ilium
,
Intervertebral Disc Displacement
,
Pain, Postoperative
,
Retrospective Studies
,
Diskectomy
,
Treatment Outcome
pp.1659-1662
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017094327
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2013年4月~2015年8月に経腸骨アプローチを用いた経皮的内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術(PELD)を施行した7例(男性4例、女性3例、平均年齢29.3歳、平均経過観察期間14.6ヵ月)を対象に、同時期に経椎間孔アプローチでPELDを行った7例(男性3例、女性4例、平均年齢43.4歳、平均経過観察期間19.6ヵ月)を対照群として手術成績と手術侵襲の評価を比較検討した。その結果、経腸骨アプローチ群は対照群に比べ有意に手術時間が長かったが、出血量には有意差はなく、入院期間は経腸骨アプローチ群は対照群に比べ有意に短かった。術前後のJOAスコアと術当日と翌日の鎮痛薬使用量は2群間に有意差はなかった。合併症は経腸骨アプローチ群で1例に腸骨内板骨折を伴う皮下血腫を認め、対照群では1例に術後大腿四頭筋の筋力低下が認められた。以上より、経腸骨アプローチのPELDは手術侵襲が高くなく、経椎間孔アプローチによるPELDで腸骨が干渉する場合の選択肢として有用であると考えられた。
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