論究
小児足部における舟状骨二次骨化の特徴 足部疾患症例を中心に
赤川 学
1
,
坂本 仁
,
遠藤 博之
,
石原 芳人
,
三澤 晶子
,
島田 洋一
1秋田大学 大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座
キーワード:
X線診断
,
骨形成
,
性因子
,
足根骨
,
年齢因子
,
足部疾患
,
アラインメント
Keyword:
Age Factors
,
Foot Diseases
,
Osteogenesis
,
Radiography
,
Tarsal Bones
,
Sex Factors
pp.1655-1658
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017094326
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舟状骨の骨化からみた足部疾患の特徴について検討した。足部疾患を有し両足部単純X線荷重位背底像撮影ができた3~6歳の67例(男児37例・女児30例)を対象に、重複例を含む134足の舟状骨骨化の有無、距踵角、舟状骨骨化位置を計測した。その結果、骨化中心出現率は3歳では46.9%であったが、4歳では80%、5歳では88.6%と徐々に増加し、6歳代で全例で骨化がみられた。全体としては女児でより早期に骨化が起こり、また後足部内反例では外反例に比べ骨化中心の出現率が低かった。距踵角と二次骨化中心位置には正の相関関係がみられ、後足部の外反が強くなるほど舟状骨の骨化位置が外転位となり、逆に後足部が内反すると骨化位置は内転位となった。以上より、内反足や病的外反扁平足において骨化中心の出現位置により予後予測ができる可能性が示唆された。
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