臨床
アンケート調査による変形性膝関節症に対する健康補助食品の治療必要数
戸田 佳孝
1
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
キーワード:
質問紙法
,
消化器徴候と症状
,
蕁麻疹
,
後向き研究
,
治療成績
,
栄養補助食品
,
変形性膝関節症
,
NNT (治療必要数)
Keyword:
Surveys and Questionnaires
,
Retrospective Studies
,
Signs and Symptoms, Digestive
,
Urticaria
,
Treatment Outcome
,
Dietary Supplements
,
Osteoarthritis, Knee
,
Numbers Needed To Treat
pp.1255-1258
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016396006
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変形性膝関節症(膝OA)に対するグルコサミンなどの健康補助食品(膝痛用サプリメント)の著効例を用いた宣伝が増加しているが、1例の著効例を検出するための治療必要数は表示されていない。そこで今回、著者らは施設に通院中の内側型膝OA220例(男性54例、女性166例、平均年齢66.6±9.8歳)を対象に「膝痛用サプリメント」の服用経験と効果についてアンケート調査を行った。その結果、1)膝痛用サプリメントの服用歴では220例中101例は(45.9%)服用歴なし、「以前服用」が93例(42.3%)、「現在服用」は26例(11.8%)であった。2)服用歴なし群101例の服用しない理由では「効くはずがない」44例(43.6%)、「興味がない」17例(16.8%)、「知人から効かないと聞いた」7例(6.9%)、「薬は飲みたくない」6例(5.9%)、「値段が高い」5例(5%)であった。3)服用歴あり119例では月額の費用は「5000円未満」55例(46.2%)、「5000円以上」46例(38.7%)、「試供品」5例(4.2%)、不明14例(11.8%)であり、平均費用は4796±4259円/月であった。4)以前服用していた93例の中止した理由は「効果がない」79例(84.9%)、「副作用」8例(8.6%)であり、平均服用期間は2.0±4.1年であった。一方、現在服用中の26例の効果は「無効だが継続」12例(46.2%)、「効果不明だが効くと考え継続」9例(34.6%)、「有効」5例(19.2%)であった。
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