臨床
髄内釘遠位横止めスクリュー挿入のための電磁波を用いた新しいデバイス
白濱 正博
1
1久留米大学 医学部整形外科学教室
キーワード:
X線診断
,
機器と資材用品
,
脛骨骨折
,
髄内固定法
,
骨ネイル
,
骨ねじ
,
多施設共同研究
,
一重盲検法
,
ランダム化比較試験
,
コンピュータ支援手術
,
電磁放射線
,
手術時間
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Equipment and Supplies
,
Radiography
,
Tibial Fractures
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Multicenter Studies as Topic
,
Single-Blind Method
,
Surgery, Computer-Assisted
,
Electromagnetic Radiation
,
Operative Time
pp.1247-1254
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016396005
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髄内釘遠位横止めスクリュー挿入においてはX線透視装置が必要で時間と技術を要する。今回、この遠位横止めスクリュー挿入おいて電磁波を用いて新たに開発されたナビゲーションシステムと、X線透視装置を用いた従来法との所要時間とX線照射時間を10施設の多施設共同研究で検討した。新しいデバイスはSmith & Nephew社製の電磁波遠位横止めスクリューターゲティングシステムSURESHOTであった。対象はSURESHOT群(S群)78例、従来法のラジオルーセントドリル群(R群)39例、フリーハンド群(F群)40例で、無作為に割りつけられた。遠位横止めスクリュー位置へのデバイス設定から横止めスクリュー2本挿入終了までの所要時間とX線照射所要時間を3群間で比較した。その結果、横止め準備から終了までの合計時間はR群:1015.7秒、F群:829.4秒、S群:800.0秒であった。S群では有意差はみられなかったが、R群より明らかに短時間でF群と同等の時間で行えていた。以上より、SURESHOTは横止めスクリュー挿入手技において放射線被曝を極力減少させ、精密度も高く、容易に短時間でスクリュー挿入できる優れたデバイスと考えられた。
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