発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076282
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糖尿病患者77例と非糖尿病患者32例(対照群)に対し消化器疾患特異的アンケートであるGSRSと胃食道逆流症(GERD)に特異的な問診表であるQUESTを用いたアンケート調査を行った。その結果、QUEST問診表では糖尿病患者の22例(28.6%)にGERDが認められた。GERDを有する糖尿病群は対照群と比べ、GSRSによる酸逆流スコアが有意に低値で、便秘スコアが高値な傾向を示した。また、糖尿病患者ではGERDを有する群は有さない群と比べ、神経障害を合併する傾向が強く、神経障害を合併するものでは酸逆流スコアが低い傾向にあった。以上より、糖尿病患者におけるGERDの特徴として、症状の乏しいこと、神経障害を合併する傾向が強いこと、便秘を伴うことの3点が示された。
©Nankodo Co., Ltd., 2006