連載 話したくなる 整形外科 人物・用語ものがたり
第10回
「人生最大の報酬とは,知的活動そのものである:キュリー夫人のラジウム発見と被曝」
小橋 由紋子
1
1日本大学医学部附属板橋病院放射線科
pp.592-593
発行日 2023年5月19日
Published Date 2023/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001413
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医療になくてはならないX線は,1895年にレントゲンによって発見されたのは皆の知るところである。翌年ベクレルが,ウランに放射線を出す能力(放射能)があることを発見し,キュリー夫人(マリ)が夫ピエールとともにウラン以外の元素も調べ,1898年にポロニウム,ラジウムを発見している。マリとピエールは純粋なラジウムを作り出すのにくずウラン11トンをひたすら精製したとされる。自分たちの発見のためとはいえ,気の長くなるような肉体労働であったに違いない。
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