オペラ
お蝶夫人のことども
pp.41-42
発行日 1954年8月1日
Published Date 1954/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200671
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「忠臣蔵」や「勧進帳」を出せば不入りはないというのが歌舞伎興行者の常識であるとすれば,オペラにはまた「アイーダ」,「トラヴイアータ」(椿姫),「お蝶夫人」という三つの独滲湯がある.
その頃,プツチーニは若い頃からミラノに出て作曲の修業をしていたが当時机を並べて勉強していたのが後年同じく歌劇作曲者として不朽の名を遺し,数年前90才近くの高齢で没したマスカーニで,この二人が偶然日本を主題とした歌劇を作曲しているのも何かの因縁とでも言えるかもしれない.マスカーニの作曲したのは「あやめ」(イリス)で,わが国では未だ上演されたことはないようであるが,これも欧米の舞台では屡々上演され相当好評を博している.
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