特集 整形外科の外傷治療-現状と課題-
Ⅰ. 外傷教育の現状と課題
日本骨折治療学会の取り組み
佐藤 徹
1
1岡山医療センター整形外科
pp.10-12
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000261
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
・ 若手医師は卒後3年目に整形外科あるいは救急を選択するが,同時に大学医局を選択することが多い。なぜなら将来,大学院に入学しないと博士号を取得できないためで,博士号をもっていないと大学関連基幹病院での部長,医長になれない。
・ 研修医時代は外傷,骨折治療に意欲をもっていても,博士号取得のため,また専門を決めないとその分野で研究できないために,骨折治療/外傷学から離れてしまうことがほとんどである。
・ 大学の整形外科医局へ入局したとしても,外傷に対する豊富な知識と理解のある教授は少なく,外傷教育は関連病院の医長任せである。
・ 外傷を扱う一般病院において外傷治療に直接従事する医師は,研修医もしくは常勤でも若手医師がほとんどで,ベテラン医師が直接手術室に入ることは少ない。つまり,最新の骨折/外傷治療を教えてくれる医師がいない。
Copyright © 2020, MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.