特集 臨床シナリオに基づく外来診療スキルアップ~こんな外来患者さん、先生ならどうしますか?
末梢血管疾患 上肢の脈左右差から左鎖骨下動脈近位部の閉塞が見つかった無症候患者
河原田 修身
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1育和会記念病院 循環器内科
キーワード:
鎖骨下動脈盗血症候群
,
鎖骨下動脈
,
上肢
,
鑑別診断
,
巨細胞性動脈炎
,
高安動脈炎
,
椎骨動脈
,
動脈硬化症
,
動脈閉塞性疾患
,
無症候性疾患
,
鎖骨下動脈閉塞症
Keyword:
Arterial Occlusive Diseases
,
Arteriosclerosis
,
Diagnosis, Differential
,
Giant Cell Arteritis
,
Takayasu Arteritis
,
Subclavian Artery
,
Subclavian Steal Syndrome
,
Vertebral Artery
,
Upper Extremity
,
Asymptomatic Diseases
pp.245-250
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2019007675
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本当に無症候性か? 鎖骨下動脈近位部閉塞により,頭蓋内の脳底動脈と鎖骨下動脈間に圧較差が生じて 出現する患側の椎骨動脈の逆流を鎖骨下動脈盗血現象(subclavian steal phenomenon)といい(図1a),症状を伴う場合は鎖骨下動脈盗血症候群(subclavian steal syndrome)と称される。失神はなくても詳しく問診すると,眼前暗黒感やめま いなど脳虚血症状や一過性黒内障を経験していることがあり,盗血現象か盗血症候 群かの見極めが大切である。また労作時に左上肢の倦怠感や痛みなど,上肢虚血症 状(arm claudication)を自覚することもある。
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