特集 CCUの現状を識る:循環器医がするべきこと
治す ハイリスク冠インターベンション時代のCCUの役割
興野 寛幸
1
,
上妻 謙
1帝京大学 医学部内科学講座循環器内科
キーワード:
CCU
,
心筋梗塞
,
心不全
,
大動脈内バルーンパンピング
,
補助循環
,
経皮的冠状動脈インターベンション
Keyword:
Assisted Circulation
,
Coronary Care Units
,
Heart Failure
,
Intra-Aortic Balloon Pumping
,
Myocardial Infarction
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.1068-1072
発行日 2017年10月9日
Published Date 2017/10/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017402202
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1961年に,スコットランドのJulianが提案した冠動脈集中治療室(CCU)の構想は,不整脈に対しての継続的な心電図モニタリング,電気的除細動を用いた蘇生法の確立,専門スタッフの常駐と薬品・機械類の完備,看護師に心肺蘇生法の施行を教育し許可する,という4点を含み,これが短期間のうちに標準的なシステムとして世界中に普及した。もともとは急性心筋梗塞患者を収容し,特に致死的不整脈に対する緊急加療を行うことを目的に開設されたものであるが,現在のCCUは,冠疾患以外の循環器重症疾患に幅広く対応しているところがほとんどであろう。急性心筋梗塞症例に対する冠インターベンション後の管理は,今でももちろんCCUの大きな役割であるが,冠インターベンションの進歩に伴い,非緊急例であっても術後にCCUでの管理を要する症例も出てきた。本稿では,ハイリスク症例に対する冠インターベンションの際に使用される補助循環デバイスを中心に概説する。
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