特集 CCUの現状を識る:循環器医がするべきこと
診る 21世紀の日本のCCUの現状
中村 裕一
1
,
田原 良雄
1竹田綜合病院 循環器内科
キーワード:
CCU
,
狭心症-不安定
,
心筋梗塞
,
心筋再灌流
,
心不全
,
大動脈瘤
,
動脈瘤-解離性
,
肺塞栓症
,
不整脈
,
プレホスピタルケア
,
経皮的冠状動脈インターベンション
Keyword:
Aortic Aneurysm
,
Aneurysm, Dissecting
,
Angina, Unstable
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Coronary Care Units
,
Heart Failure
,
Myocardial Infarction
,
Pulmonary Embolism
,
Myocardial Reperfusion
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.1004-1009
発行日 2017年10月9日
Published Date 2017/10/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017402193
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わが国の内科系心血管集中治療室(CCU)は純粋なcoronary care unitの形式をとる施設はまれで,いわゆるcardiovascular care unitとして急性冠症候群のみならず,心不全,不整脈,心筋炎,急性大動脈解離,急性肺血栓塞栓症などもその対象疾患としている。従ってわが国におけるCCUとは,cardiac care unitをも包括した概念で,主たる疾患は冠動脈疾患であるが,循環器内科医が担当する重症患者を収容する集中治療病棟である。再灌流療法の進歩に伴い急性心筋梗塞の院内死亡率は過去40年間で20%以上から5%前後まで改善してきた。さらなる予後改善のためには病院到着後からではなく,救急隊による12誘導心電図伝送を含めたプレホスピタルとの連携が重要である。また,近年の傾向として,CCU入室患者の高齢化が目立つ。高齢者は予備力が低下しているため,心臓リハビリテーションの早期導入は欠かせない。集中治療部(ICU)に併設して設置されたCCUではなく,循環器専門医が独立したCCUとして運営する国立循環器病研究センターにおける現状の課題と対策を中心に概説する。
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