特集 大動脈疾患を見直す
治す TEVAR 非解離性
当麻 正直
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター 循環器内科
キーワード:
術後合併症
,
ステント
,
脊髄疾患
,
大動脈瘤-胸部
,
ステントグラフト内挿術
Keyword:
Postoperative Complications
,
Spinal Cord Diseases
,
Stents
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
pp.749-756
発行日 2017年7月9日
Published Date 2017/7/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017303053
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大動脈瘤や大動脈解離に対するステントグラフト留置術はendovascular aorticrepair(EVAR)とよばれるが,特に胸部大動脈疾患に対して施行する場合にはthoracic endovascular aortic repai(r TEVAR)とよばれている。わが国においてはEVAR/TEVARは2002年に手術術式としての保険認可が得られたが,当初は使用するステントグラフトで認可を受けたものは存在せず自家製のデバイスを使用していた。2007年に企業性の腹部大動脈用ステントグラフトが,2008年に企業性の胸部大動脈用ステントグラフトが保険認可され,それ後の治療症例数は爆発的に増加している。現状でステントグラフトは大動脈疾患治療において不可欠な地位を構築したが,その限界や問題も浮き彫りになってきた。本稿では非解離性胸部大動脈疾患,特に真性胸部大動脈瘤に対するTEVARについて,医療チームの一員が知っておくべき基本的な内容を中心に,最新の知見も交えながら解説する。
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