特集 大動脈疾患を見直す
診る 画像で大動脈疾患をどうみるか 特殊なCT/MRI画像診断
高木 英誠
1
,
吉岡 邦浩
1岩手医科大学附属病院 循環器放射線科
キーワード:
MRI
,
術後合併症
,
大動脈疾患
,
X線CT
,
対麻痺
,
MRA
,
マルチスライスCT
,
Adamkiewicz動脈
Keyword:
Aortic Diseases
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Postoperative Complications
,
Paraplegia
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Magnetic Resonance Angiography
,
Multidetector Computed Tomography
pp.711-716
発行日 2017年7月9日
Published Date 2017/7/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017303046
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MDCTの登場と普及により三次元の大動脈画像を容易に得ることができるようになり,現在ではMDCTは大動脈疾患診療の重要な検査の1つとなっている。MDCTの登場以降も320列の検出器を有するCTや二管球を有するCTが開発され,撮影範囲の広範囲化,高速化が進んできた。一方で,MDCTの検出器のスライス厚は0.5~0.6mmでこの十数年変わっていなかったが,0.25mm厚の検出器を有する超高精細CTが新たに開発された。超高精細CTの登場により小さな構造も描出可能となり,大動脈疾患をはじめさまざまな領域での活躍が期待されている。またMRIの分野においても3テスラMRIの普及と,高速撮影法や撮影シークエンスの進歩により,三次元の形態情報に加えて時間情報も得ることが可能になっている。3テスラMRIを用いたtime-resolved MRAでは6~7秒で大動脈周囲の三次元画像データを取得でき,造影剤注入後から撮影を繰り返すことで,血管撮影装置による血管造影(DSA)のような画像を得ることができる。本稿ではAdamkiewicz動脈(the artery of Adamkiewicz;AKA)描出を中心に大動脈に関連した最近のイメージング技術についてまとめる。
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