特集 症候別画像診断プロトコル
ルーチン化すべきDual-energy CTプロトコルとそのポイント 骨軟部
堀越 浩幸
1
1群馬県立がんセンター 放射線診断部
キーワード:
骨腫瘍
,
X線CT
,
二重エネルギースキャン投影ラジオグラフィー
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Radiography, Dual-Energy Scanned Projection
pp.184-185
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2019184057
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骨軟部領域におけるDual‒energy CT(DECT) の有用法として,痛風の尿酸検出,高エネルギー 仮想単色X線画像による金属アーチファクトの 軽減,低エネルギー仮想単色X線画像による骨 破壊,骨硬化像,軟部腫瘤の染影像の視覚的な 明瞭化などが挙げられる1,2)。当院で使用してい るDECTはsplit filterとよばれる2種類の金属で 2つのエネルギースペクトルをもったX線に分 離し,2種類の異なるエネルギーデータを同時 取得できるtwin beam dual energy(TBDE)を 使用しているため,管電圧は固定で,どの部位 の撮影においても固定のプロトコルを使用して いる。骨軟部領域では,骨転移の検出,評価に 用いており,頸部~骨盤までの全身像を平衡相で 管電圧 120kV,630mAs(CARE DOSE4D使用), 0.33秒/回転,ピッチ 0.35,FOV 350mmで撮影 しており,必要に応じ動脈相のTBDECTを追 加している。逐次近似画像再構成法を用いた AuSn 120kV,Au 120kv,Sn 120kVの0.75mm, 5mm厚の横断像を自動で再構成,ワークステー ション上で0.75mm厚の50keV仮想単色X線画像 を再構成し診断に使用している。撮影時間は単 一部位で10秒,全身撮影で20秒程度である。また, TBDECTは1回の撮影で2種類のエネルギーデー タを収集するため被ばく線量の増加は認めない。
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